真っ黒こげ太郎

食人伝説の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

食人伝説(1978年製作の映画)
3.0
ラスト20分でようやく食人要素が!!!

話は悪くないとは言え、流石に遅すぎるよ!!!



人類学者のヘンリーがニューギニアのジャングルで突如失踪!
妻のスーザンは夫を探すべく、ヘンリーの弟のアーサーと共にニューギニアに降り立つ。
博士の知人でジャングルに詳しいエドワード・フォスター博士の協力を得て、一行はヘンリーが消息を絶ったロカ島のララミ山へと向かう。
現地人と協力しジャングルを進んでゆく一行、しかしララミ山は食人族の住む危険な山だった!



夫を探しにやってきた一行が、ジャングルでエライ目に遭うサバイバル・ホラー。
「食人帝国」と共にレンタルした一作だが、実は本作の映像は「食人帝国」に流用されまくっている。
お陰であっちで観たアニマルスナッフ描写がガンガン映る!!!
ってか、ナニを…するヤツや生きた動物生齧りもこっちがオリジナルなのかよ!!!
ストック・フッテージフィルムを見て何とも言えない気持ちになるってこういう事なんだろうなぁ…。


そんな本作だが、意外にも内容は真面目なジャングルの冒険物。
動物が解体されたり、生きたまま捕食される描写はあるが、どちらかというと島の秘密が明らかになってゆく場面や、怪しい仲間たちがお互い疑心暗鬼になってく様を丁寧に描いている。
テンポはスローだが、お話も起伏がシッカリしててドラマも丁寧。
後半明かされる真実もビックリ。
(まぁ冒険映画では割とよくある展開だけど。しかも別題でネタバレされてるし…。)
そう考えると、本作はアドベンチャー系の映画としては中々悪くないとは思う。

しかし、話を丁寧にしすぎた結果、肝心の人体破壊系の食人要素がやたら少なくなっているのが残念。
ってか、物凄いチョロっとしかない!!食人族映画なのに!!
ラストもしょっぱいし、もうちょっとどうにかして欲しかったなぁ。


冒険物としては話が面白く楽しめるけど、肝心の人食いやグロ描写の面で物足りなさが残ってしもうた惜しい一本。
内容は面白かっただけにどうにも勿体ねぇ…。
俺的には借り物感満載でも、荒唐無稽で人食い描写を楽しめる「食人帝国」の方が好きかなぁ…。
(しかしフッテージ使ってる方が好きになるとは…何つー皮肉。w)

まぁ、冒険物としては良かったので、アドベンチャー好きには「食人伝説」を、スプラッター描写好きには「食人帝国」を観たらいいんじゃないでしょうか。
まぁそんな人が今どんだけ要るかは知りませんが。w