にゃんにゃん

性的犯罪のにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

性的犯罪(1983年製作の映画)
2.9
冒頭、日活のダーン、から「エロスの甘き香り」の音楽、古き佳きロマンポルノのオマージュが続いていくイメージ。本妻風祭ゆきと愛人三東ルシアの女の争い、奪い合ってるのは河原さぶという妙なリアリティ。風祭ゆきも三東ルシアもそれぞれよくハマっていて魅力的である。本妻であるというプライドで自分を保とうとしつつ実は自信なげでかよわい風祭ゆきはやっぱり素敵だし、三東ルシアの演技下手な感じがまた愛人感にじみ出てていい。借金取りに追われて3人でわちゃわちゃ逃げる話かと思ってたら唐突にクライムサスペンス化するんだけど肝心なクライムシーンが出てこないのでなんだかよくわからない。わちゃわちゃ逃げてみたり、「嗚呼!おんなたち猥歌」みたいに風祭ゆきと三東ルシアが仲良くなっちゃってたりしたらもっと面白かったと思うけど、最後まで仲が悪いままの女の争い。無駄に長い濡れ場がストーリーをぶた切り、ロマンポルノのノルマこなしてます感があってつまんない。ラストのアナーキー、逃げて逃げて逃げまくれ♪のパンクロックはよかった。やっぱり三井優脚本は好みじゃない。
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