幼い娘が老人の嫁に指名された。争い合う部族の長なので断ることなどできない。母は一体どうする......？
インド、パキスタン、中国の合作。
真面目なテーマではあるが、あれやこれや色んな展開があり飽きずに観られる。楽しい話ではないが一度観ておいて損はない。
インドでも児童婚は違法だが、地方でもニューデリーでも隠れて行われているという。１８歳未満で嫁入りするのは４分の１とも３分の１とも。
相手先の父親にそれを言い渡し従わせられる権力の持ち主となるとすなわち高齢男性であることが多いようだ。貧富の差も関係している。
女の子は結婚がどういうことなのか初夜に何をするのか知らないまま嫁ぐ。女性の身体について知る機会もなく、女性だって仕事を得て働くことができることなど思いもしない。舞台となるこの地域でも、女性は男性の所有物の一つとして扱われている。
部族間で争いになっている地域。
停戦の申し入れをすると相手の部族長は、お前の娘を嫁によこせと言ってきた。期日は今週。娘はまだ子どもで結婚が何を意味するか知らない。
夫からその契約を知らされた妻は凍りついた。自分も１５歳で嫁入りさせられた。娘に同じ思いをさせたくない。
母は命掛けの行動に出る。
主人公は母親といえる。大人しく慎ましい女性だが、抱えてきた秘めたる思いと確かな倫理観をもとに行動力をここぞとばかりに発揮。普通とされていることに対しておかしいと感じられる賢明さがある。
娘はあまりに子どもで事態を理解していない。ただただ可愛らしい。
運転手も勇敢で良心があり素晴らしい。友情に厚い仲間も持つ。
あとはヒドいやつら。
