爆裂BOX

ジュラシック・リボーンの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ジュラシック・リボーン(2016年製作の映画)
3.5
宇宙から隕石が飛来し、一獲千金を狙って現場へ向かったジョナスとラースは見つけた隕石を大喜びで持ち帰るが、謎の翼竜たちに襲撃されてしまう。隕石だと思ったのは翼竜の卵で…というストーリー。
宇宙から隕石の中に入って地球に飛来した翼竜とボンクラ二人が戦うSFパニックアクションコメディです。アサイラムが作りそうな作品ですけど、アサイラム製作ではないんですね。
冒頭から結構テンポよく進んで、無駄な会話シーンとかもなくすぐ翼竜とのバトルが始まるのが良いですね。街中→アパート→元軍人サイクスの家→翼竜の巣等舞台移動していくので飽きが来なく、それぞれに見せ場用意してあるのも良いですね。アパート脱出してからの高速道路での追跡劇や、サイクスの家で侵入してきた翼竜たちをマシンガンなどの様々な銃器で倒していくシーンはかなり楽しかったですね。低予算でなので街中が襲われてるけど主人公達が主に襲われてるので(理由もちゃんとありますが)、スケール感に欠ける所はありますが、高速道路を走ってる背景で火を吹いて墜落する飛行機が映るシーンなど細かい所作ってる感じは好感持てました。
登場人物も発明好きなボンクラ主人公ジョナス(寝てる相棒から金くすねるのは結構ガチクズ)、「ふざけんなよ」が口癖でジョナスに文句言いながらもなんだかんだ最後まで付き合う相棒ラース、リボルバー使いで超かわいいヒロインキャンディス、ビッチなキャンディスの友達、酔っ払いのスケベ爺かと思いきや終盤大活躍見せるサイクスなどキャラも立ってて好感持てる人多くてその活躍見てるだけで楽しいですね。特にヒロインキャンディスは強気で終始真っ当な事いうけど主人公の前だけはちょっとデレる所可愛かった。演じるキャンディス・ニューンズもこの手の作品には不釣り合いな可愛らしさで、本作と同じくポンコツそうな「ポセイドン・レックス」しか出演作ないのが(日本に入ってきてないだけ?)勿体ないですね。ビッチな友人も可愛かった。女性陣は華ありましたね。逆に主人公二人は全然華ないけど。特に主人公は主役はるルックスとは思えなかった。
翼竜プテロダクティルスはCGで表現されてますが、そのクオリティも上々でした。色違いの個体がいるのも細かいですし、赤ちゃん翼竜もキモ可愛らしかった。カーテン越しにシルエットで姿が映る演出も良かったです。そして最後に登場する女王翼竜はCGや見せ方が力入っていて怪獣的な迫力がありましたね。ただ、色違いはあれど登場するのが一種類だけなのでもっと他の恐竜も見て見たかった感はありますね(予算の関係で一種類しか出せなかったのかもしれないけど)
終盤、翼竜に攫われたラースが愚痴と文句言いまくりながら空飛んで連れていかれる所は笑えました。相棒を見捨てずに巣へ乗り込んでいく流れもアツいですし、主人公の発明好き設定を活かした武器作成シーンも楽しかったですね。
最後のオチもお約束な感じで好感持てました。これから次々恐竜たちが帰って来るのか。
全体的にオーソドックスで手堅い作りで、あと一歩何か足りない感じはありますが、恐竜映画の中ではかなり楽しめるB級パニックコメディだと思います。この監督たちこれ一作だけみたいだけどもっと他にも見て見たかったな。