津軽系こけし

ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれたの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

4.2
英雄故のリアルな葛藤、その末に生まれたボストンのイエスキリスト。


実在の英雄を描いた映画はたくさんあるが、こうした英雄が英雄というブランドに苦心する姿を描いた映画は純粋に珍しく新鮮味があった。
ジェイクの演じるジェフの苦し紛れのグッドサインや「僕を殴れ」の言い回しもジェフの悲壮感が伝わりかなり印象に残った。

誰かを救うことに自分の救いを見出すジェフ、人々の苦しみに耳を傾け救おうとする彼の姿はイエスキリストと重なる。
「助けを求めるのは弱いからではない」という台詞をなにかの小説だか映画だかで見た気がする。この映画の原題「stronger」にもある通り、助けを求めることこそが人の強さであると私は思う。

ただ英雄の葛藤という要素が新鮮で良すぎただけに、最終的に達する結論がありきたりで少し肩透かしを食らった感は否めない。
でも相対的に面白かったのでオッケー
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