真っ黒こげ太郎

ネイビー・シールズの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ネイビー・シールズ(1990年製作の映画)
3.8
空に、陸に、そして海へ―――

男たちはアメリカ合衆国最高機密部隊。

(その割に主人公の片割れが迂闊すぎるんですがそれは…。)



レバノンの過激派グループによってへリコプターのクルーが人質になった。
ジェームズ・カラン大尉率いる海軍特殊部隊「ネイビー・シールズ」によって人質は救出されるが、テロリストのリーダーを取り逃がし、偶然見つけた大量破壊兵器のスティンガー・ミサイルも残してきてしまう。

テロの被害を防ぐ為にミサイルの行方を追うシールズ達。
だが、ミサイルを用いた民間旅客機撃墜テロが発生してしまう。
女性ジャーナリストのクレアから得た情報を元に、テロリストの情報屋を誘拐する作戦に出るが…。




テロリストが持つスティンガー・ミサイルの行方を追って、アメリカ海軍の特殊部隊ネイビー・シールズが戦いを繰り広げる、1990年のコマンド・アクション映画。
何でも今作が軍の最高機密だったネイビー・シールズの存在を始めて明かした映画、らしい。

因みに2012年に同名の映画が公開されてますが、そちらとは無関係です。
(あっちは原題が「Act of Valor」だし。)
そちらの方を最近見返そうかなと思っていた今日この頃、つい気になったので鑑賞。


本作は「テロリストの破壊兵器を追ってシールズが大暴れ!」という王道なコマンド・アクション映画のプロットだが、90年代の娯楽アクション映画だけあって内容は実に大味!!!
酒場で揉め事が起きて喧嘩騒ぎになったり、結婚を間近に控えた隊員が殉職したり、無鉄砲な隊員が仲間を失った事で悩んだりと、今となっては何度も見た様な手垢付きまくり(爆)な展開のオンパレード。
まぁ、2012年の同名の映画とは制作環境も時代も違うし、古き良きアクション映画らしいと言えばらしいからしょうがない。w

そんなベタベタベタンコな内容ですが、90年代(当時)の大作アクション映画という事で、ドンパチアクション映画としては十分楽しめる。
銃撃戦は激しく火花が飛び交い迫力があるし、火薬の爆破もあっちゃこっちゃで頻繁に展開!!!
特にクライマックスでの敵地での死闘は銃撃、大爆破、カーチェイスが盛りだくさんで、ドンパチ方面に関してはキッチリと満たしてくれました。


ただ、中盤辺りで若き主人公達の休日や日常とかが描写され、アクション描写が停滞して内容がややたるくなってしまっているのが難点。
ドラマも時間掛けて描いてる割に其処まで深みのある内容じゃないし、ジャーナリストと主人公の片割れのロマンスとか、仲間の一人が死亡してその責任に苛まれる展開とか「それいる?」と思える様な展開も多い。
(結局仲間の死はそこまで引きずらないというねwお前それでいいのか…。)

主演2人がイケメンなので、恐らくは「トップガン」を意識したんだと思われるが、私的には箸にも棒にも掛からない青春模様よりドンパチアクションに内容を絞って欲しかったですね。
最も、字幕版で見た自分がそう思っただけであって、吹き替えで見ることが出来たら印象は変わったかもしれませんが。
(因みに吹き替え版は2種類あるみたいだがどちらも豪華なので、どっちか片方でいいから現行ソフトに収録して欲しかった。)


青春映画か戦争アクション映画のどっちつかずな印象は受けるし、90年代の大作アクション映画故に緩い所やタルい所も見受けられるが、気楽に火薬のドンパチやコマンドアクション要素を補給する分には悪くない映画でした。

まぁ深く考えないで80~90年代のドンパチ映画の能天気っぷりを気楽に味わってくださいな。w