一国二制度の香港で行われた抗議活動――雨傘運動についてのドキュメンタリー。
活動のシンボルにもなったアグネス・チョウさんが映るのは一瞬だった。
参加している学生の一グループにフォーカスはしているんだけど、カメラは少し離して置いてる。そのあたりがタイトルにある「備忘」にあらわれている。
同じように活動が長期化した天安門事件（のドキュメンタリー「天安門」）では愚かなリーダーが原因で瓦解していくんだけど、こっちの参加者はみんな賢くてかっこよかった。
それでもうまくいかないので、反政府運動の難しさがよく伝わってくる。スターリンの大粛清やフランコ政権など問題を多く抱えた政権は、こういうのを抑え込むためだったんだなぁという学びもあった。
政権側の分断工作が効果を上げたのか、世代間闘争になっちゃったのが残念でしたね。先進的な若者の足を引っ張る高齢者という身近にもあるムーブが最悪の形で現れてしまった。
自分たちの不利益につながるのになぜ取り締まるのか→もうどうでもよくなってきた。
勝ち負けのジャッジはないけど、まあ負けだよねというところでエンド。
面白かった！
