もりもと

暴動島根刑務所のもりもとのネタバレレビュー・内容・結末

暴動島根刑務所(1975年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良かった。

北大路欣也のほうは娑婆にどういうバックボーンを持つかかなり具体的に明示される一方で、一見主人公であるはずの松方弘樹の方はその辺がよく見えて来ず、ただただ秩序を撹乱する正体不明者として存在するかんじが『用心棒』の三船敏郎っぽい。ただ、『用心棒』みたいにメタな視点からパワーバランスを操作するってかんじでは全くなく、その場その場の気に食わないことに対して直情的に暴力を発動するノリなのが最高(登場したばかりの金子信雄を即殴り殺してて笑った)。

「懲役」らが終日房内に押し込まれ食事も与えられないという不当な懲罰を受けたこと(しかもその理由は、豚の飼育を禁じられてショックを受けた飼育係の田中邦衛が所内で自殺したこと)をきっかけに、飯よこせの大合唱から暴動に発展。
飯を食べ荒らし、ガラスを叩き割り、最後的には自分たちを管理する所内のあらゆる文書を火で燃やし、それを見ながら恍惚とする、というユートピア的反乱。

松方弘樹と北大路欣也は手錠に繋がれ網走刑務所へ移送されるもなんとか脱走するんだけど、ラストには鉄道線路で鎖を汽車に轢き潰させて切断するっていう『網走番外地』オマージュも。

あと、松方弘樹の顔芸セックスが最高すぎる。最初の脱走に成功し、かつて命の恩を売った友人宅に転がり込んで、そこの妹を手込めにする(シェパードを交配させてるとこを見てムラムラしちゃって押し倒しちゃう)ってくだりで、ほとんど(>_<;)←この顔文字みたいな顔でうーん!うーん!とか言いながら立ちバックするシーンがおもしろすぎた
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