菩薩

ろんぐ・ぐっどばい 探偵 古井栗之助の菩薩のレビュー・感想・評価

3.7
ロバート・クレイマーに削られまくったその身にはちょうどいい塩加減、ご存知アルトマンの名作『ロング・グッドバイ』にオマージュを捧げた「は〜どぼいるど探偵物語(笑)」。マッチは使ってなかったけどタバコぷかぷか、猫にゃーにゃー、猫かわいいよ猫、なんか随分と親しみのある雰囲気を感じさせるなと思ったらトークショーでその正体がはっきりした。そう、この映画は『男はつらいよ』なのだ、寅さんなのだ。出産を控える種違いの妹はさくらに、オカマへと華麗な転身を遂げた生き別れた父親はミヤコ蝶々に乗っかっているとのこと、どうりで。フリースの上にスーツを纏い足元はなぜかテニスシューズ、そんな出で立ちのクリちゃんこと古井探偵が消えた500万の行方を追うストーリー、当然事件は二転三転してくわけだけど、元カノにHIVを移されたため免疫力が普通の人間の100分の1、って事でとにかく劇中ゲロばっか吐いてる。途中重要参考人を釣り堀でとっちめるシーンがあるんだけど、あの釣り堀一時期超行きつけでした、あそこは鯉の他にチョウザメとナマズが釣れます。本家アルトマンに負けず劣らずの変人祭り、おっぱいが出てこなかったのは残念だけど、手塚真生さんの白衣に網タイツとパツパツのパンツルックはなかなかエロい。傑作だ!とは正直言い難いけどこれ続編やりそうな?気がする?だったら観に行きたいレベルの作品ではある。関係ないけど終わった後いまおか監督と並んで小便できてなんか嬉しかった。
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