ロビン

心と体とのロビンのネタバレレビュー・内容・結末

心と体と(2017年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

食肉処理場で働く片腕が不自由な上司のアンドレと、アスペルガー症候群(たぶん)で社会に馴染めずに上手く人とコミュニケーションができずに大人になったマーリア。
あることがきっかけで、この二人が毎晩同じ夢を観ていたことが分かり心通わせていく綺麗で神秘的で不思議な物語。

物語が始まった当初はちょっと重い雰囲気の作風なのかなという印象だけれど、物語が動き出してからほんのり優しく微笑ましいシーンやエピソードが多く、印象がガラッと変わってかなり面白かった。
穏やかで静かな展開なのにどんどん目が離せなくなる。

マーリアが人と上手く話せなくて、スパイスボトルやミニチュアの人形(よく見ると相手役の人形の片腕がない)を使ってシュミレーションする姿がかなり愛おしい!
それとCDショップで大量のCDを試聴させてもらうんだけど、最初の一枚目がいきなりデスメタルなのがかなり笑える。
それとマーリアがLaura Marlingの「What He Wrote」聴きながら風呂場で手首切って自殺をはかるシーンがけっこう生々しくて、ちょっと目を背けたくなるんだけど、しかしながら途中でラジカセの調子が悪くなって音楽が止まっちゃうとこ笑えるんだけど気持ちのもっていきように困った。。

森で自由に駆け回り寄り添う2頭の鹿の夢の描写が美しい。
夢で繋がってるってどんな感覚なんだろうか。
心も体にも囚われない、超越的な精神的なところで繋がれるって感じなのか。
しかしながら、その美しい夢の描写よりも、どうしても屠殺場の無機質な雰囲気と淡々と死に向かう牛たちの描写が忘れられない。。
ロビン

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