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色即ぜねれいしょんのtackyのレビュー・感想・評価

色即ぜねれいしょん(2008年製作の映画)
3.5
みうらじゅん氏の原作は、自己青春こじらせ物語なので、特に盛り上がりも無い原作である。映像化は難しかったに違いないが、そこを田口トモロヲが、意外にオーソドックスな演出で、爽やかに描いた作品。

主演の渡辺大知が、本当の童貞高校生っぽくて、この人じゃなければダメだったかもしれない。「市子」の母の変態恋人役と、同じ人とは思えない。

浄土宗派男子校(モデルは、みうら氏の出身校のガシ校だと思われる)に通う、童貞三人組の高一のひと夏の経験‥といっても何も無い隠岐島旅行を中心に、
この頃からあった高校カーストの、意外に良い奴のヤンキー軍団と、文化系オタク組の歴史的な交わり(そんな事は実際に永久に無いだろう)を描いた青春物語。意外に最後は感動する。

みうら氏、主演の渡辺大知、監督の田口トモロヲ、家庭教師役の「くるり」の岸田繁、ヒゲゴジラ役の峯田氏など、ミュージシャンが中心の作品で、その独特のリズム感あふれる躍動感が、作品に良い影響を与えたみたいである。

爽やかとはいかないが、それなりに感動するが、実際かなりフィクションで、実際の男子校生活なんて、ンなはず無いのだが。
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