Kota

BPM ビート・パー・ミニットのKotaのレビュー・感想・評価

2.5
エイズ患者への差別や偏見と戦う団体“アクトアップ“の若者達の生き様。かなり評判が良いし、テーマも好みだからハマると思ったんだけど、残念ながら全く共感できなかった。LGBTに偏見は全くないし、むしろ“君の名前で僕を呼んで”とか“ラブサイモン”はトップクラスに好きな映画なんだけど…。

なんだろうな、個人的な意見だから自分がまだ未熟なだけなのかも知れないけど、“パレードへようこそ”とか“ストーンウォール”のように「同性愛を認めてもらう為」に戦う事は全然理解できるしカッコいいと思う。けど、これは「エイズを無視する政府」と戦ってて、そもそも彼らがエイズになったのは無知な愛に溺れた事や薬物依存が原因であるわけだし、それを全て「政府が私たちを殺す」みたいな言い方をするのはなんとも責任転換のような気がしてしまって。

なんか映画というよりは、この活動自体への意見みたいになっちゃったけど(笑)、映画としてはみんな演技が繊細だし、最後のお母さんのシーンとか良かったよね。やっぱり根本的に、マイノリティーを武器にして大声上げるより、それに悩み葛藤する話の方が好きなのかな。
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