tomひで

BPM ビート・パー・ミニットのtomひでのレビュー・感想・評価

3.0
映画としては全く心に響かなかった。

エイズ、同性愛、汚染血液、注射器感染。人ごとでは済まされない社会の中での大切な問題。この問題提起を人ごとだと思わず、自分の身の回りで起こりうる大切な問題として意識出来るか、そういう想像が出来るか否かでこの映画の捉え方は全く変わるように思う。

登場人物の誰にも感情移入出来なかった自分は、それらの問題を大切だとは思いながらも、どこか他人事で遠く離れたフランスの話という意識、視点で映画を観ていたのだと思う。そうでなかったらラストは号泣しているかもしれないし、無音エンドロールも突き刺さったと思う。

カンヌ国際映画祭でグランプリ受賞していなかったら多分自分はこの作品を観なかったと思うので、この作品が受賞してくれて良かったと思う。

デモ隊の「沈黙=死」のプラカード、印象に残る。
tomひで

tomひで