Yuki2Invy

夫がツチノコに殺されました。のYuki2Invyのレビュー・感想・評価

3.4
文字どおり「夫がツチノコに殺される」のが起承転結の「起」だとして、じゃあ「結」は(当然)そのツチノコと「落し前」を付けるしかねーモンだとするならば、結果的に本作ではその「起」も「結」も最初と最後の10分弱を各々占めているに過ぎなくて、残る大部分は唯々超おバカな連中が超おバカなコト(=しかも基本、本筋とまるで関係の無い代物)をひたすらにやり倒している…という(その時点でも)相っ当なレベルのトンデモ映画!なのですよね。そもそも、大前提としても「夫がツチノコに殺される」てェのがマトモな一般人からすれば120%意味不明でしかないでしょーし。

だから第一印象としては、私も流石に「いくらピンク映画と言っても、コレは…」と思ってしまったのが正直なトコロで(⇒ロマンポルノとかピンク映画とかには、時折こーいうウルトラ・シュール!みたいなのが在るってコト自体は、私も理解しては居るのですケドも)、んで更に、コレはごく個人的なポルノ系作品についての嗜好の範疇…ではあるのですケド、私自身は例えソレがどんなにエロい女のコであっても⇒コレがあまりに「バカっぽ過ぎる」とソコにリビドーを感じるってコトが出来ない性分なのですよね。だから、ひとまずの結論として、個人的には残念ながら全体としてもあまり楽しめなかった作品だな…とは思うのです。あくまでエロ・コメディとして、表面的なハナシをするならば。


でもですね、しかし最初に書いたとおり、此処まで突き抜けて「おバカ&意味不明」150%な映画とゆーのも、ソレだけでも確実に超珍しい⇒希少価値を感じてしまうのもまた確かなのですよね。特に、例えばその演技面でゆーなら、涼川絢音ちゃん・月本愛ちゃん・二ノ宮隆太郎さん、あたりはもう徹頭徹尾「頭空っぽ」&頗る高度な「学芸会」感を全開に、またソレをごく全力で終始やり倒してゆくのですよ。ゆーて70分もそんなコトをやり抜かれちゃうと、終いには「アレ?ナンだか、曲がりなりにも、成立して…なくも…な…い…?」という様な気も(少しダケ)しなくもなくなっていった…みたいな感覚も(また確実に)ありましてですね。自分でも書いてて好く分からないですケドも。

ですので、此処までの議論を全てうっちゃった最終の結論としては、まずはその至極に珍しいモノを観れたという自らの感覚と、あとは端的に今作の引退間際の涼川絢音ちゃんが相変わらず激マブだったというファン垂涎の物理的事実を鑑みて、私自身も覚悟を決めてこの位の評価としておこうかと思いました。ぶっちゃけ、私もそれなりに色々観てるとは思ってますが、こと「珍品」という意味では近年の邦画では屈指なのではねーかな、と。興味のある方は是非。
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