ジュディ・ディンチと、豪華絢爛な衣装、美術は圧巻。
ただ、アブドゥルを始め登場人物の本意が描かれない（分かりにくい？）まま結末を迎え、上滑りな印象を受けた。
インドから行動を共にし不本意な結末を迎えた友人、とりあえずインドから連れてこられたようなアブドゥルの妻など、複雑であったろう心境を知りたかった。
アブドゥルの彼らに対する思いのシーンは見当たらず、その誠意のなさそうな感じのために、彼に気持ちが入れられなかった。
女王の周囲の人々が大勢いたが、それぞれの考えや行動がほとんど同じで、コミカルさが加わって差別というものの残酷さも薄まってしまった。
しかし、
「他のことは誰にもわかってもらえなくて、 とにかく2人の絆は強かった」
という解釈で腑に落とした。
