お気に入り作品群記録。
最近レトロ&伝説ホラー再鑑賞欲が高まっているのでこちらも。
“ホラー映画好き”を自称する謎の電話を発端に、高校生カップルが殺された。
被害者の同級生シドニーはとある過去の記憶から殺人事件に怯えつつ、彼氏や親友らとともに日々を過ごしていくが……
若い頃初めて観たときは
「ホラーやスラッシャーがそのジャンルメタの“おふざけ”や“茶化し”で自作を盛り上げていいんだ!」
と衝撃を受けた。
しかし単なるメタおふざけにとどまらず、神出鬼没な殺人鬼のアイコニックな仮面と殺傷シーンもパワフル。
くわえて、殺人鬼が誰なのか?の謎もあり、シンプルに怖く、楽しく没入して観られる作品。
ホラー映画のレジェンドと言えるジェイソンやブギーマンら「仮面の殺人鬼」と違い、本作の殺人鬼は
“超常的な力を持たない、人間である”
事が個性であり作品の意味合いでもあり、チェイスシーンで妨害をきちんと食らう面白みも魅力的。
ホラー映画あるあるを登場人物が劇中で口にするとか、ホラーマニアがあるあるを逆手にとって生き残るべく行動する、ホラー映画好きな観客のツボを突く、といった作品は数多く作られているが、その手のつくりの作品の中では本作と『CABIN』が金字塔的な存在と言える。
冒頭の、13日の金曜日のクイズのくだりは“ひっかけあるある”かつマニア特有のニチャァノリが出てて良いよね。
USJのアトラクションの入り口に吊るされてる鮫の画像見せて
「この鮫はなーんだ?」
「ジョーズよ!」
「ブブーはずれ~(ニチャァ)」
みたいな(私がパロディサメ映画『シャークリーム』を撮るなら絶対にこれやる)。
「ホラー映画が娯楽として根づき、マニアや流行り観たさの視聴者を得て、不健全だと世論を騒がす」それら全てをメタった構造そのものが痛快!!