ななつ

アクリモニー: 辛辣な復讐のななつのネタバレレビュー・内容・結末

アクリモニー: 辛辣な復讐(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

題名の「アクリモニー」についてこちらの解説がなかなかよかったので

https://scandict.com/ja/dictionary/acrimony-rkMY6

わたしには新しい視点の作品でして物語が進むほどにグイグイ引き込まれましたね
タイラー・ペリーのもつシニカルな目線がよく現れていてとっても気に入りました
ラストはどうにもいまいちで全容は映し出されていないのでちょっとずるさを感じますけど楔付られた姿とそれまでの新鮮なワクワクを大事にして点数は高めです

妻のモノローグで進行する物語で彼女は旦那さんからの被害を訴え続けるのだけどよく見ればこの旦那さんはいい男なんです
優しくて辛抱強く誠実で周りに流されず妥協しない
問題は一つだけ
猛烈にお金のかかる男なのなんせ働かないで実験ばっかりしてるので
でも問題のない男なんていないでしょこの世のどこにも
旦那さんを主人公に据えた物語であったなら例えばこれはラッセル・クロウ主演の「ビューティフル・マインド」のような美談になったんですよきっと
この二重の仕掛けが新鮮でした
あとはさすが黒人監督黒人の身体も含めた特性が十二分に抽出されていて見事です

ラスト部分のかなり強引な展開も「ケープ・フィアー」なんかへのオマージュだったりするのかもと思いました
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