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アクリモニー: 辛辣な復讐の福福吉吉のレビュー・感想・評価

アクリモニー: 辛辣な復讐(2018年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
メリンダは大学でロバートと出会い、恋に落ちる。ロバートがダイアナと浮気してメリンダの怒りを買うも二人は関係は修復して結婚する。しかし、ロバートは自分の研究のためにメリンダの財産を浪費していく。愛想の尽きたメリンダはロバートと離婚するが、ロバートの研究が成功し、大金持ちになったロバートがダイアナと結婚することを知り、メリンダは怒り狂う。

◆感想◆
ストーリーのテンポは良く、メリンダとロバートの関係がメリンダ視点で描かれていき、最悪のタイミングでメリンダの怒りが爆発し、狂気に任せて暴走する姿が描かれていきます。

主人公のメリンダ(タラジ・P・ヘンソン)はかなり気が強く、一度思ったことに対して妄信してしまう性格をしており、怒りを感じたときの暴走する姿は狂気を感じるものがありました。

一方、ロバート(リリク・ベント)は性格はおとなしく、一度浮気をしてメリンダの逆鱗に触れるが、それ以降はメリンダに対する愛情を持ち続けていました。しかし、彼は自身の研究に全てを懸けており、それがゆえにメリンダに苦労を多く掛けてしまいます。

そして、本作のキー・パーソンであるダイアナ(クリストル・スチュワート)はかつてのロバートの浮気相手であったが、それ以降はロバートとの縁は切れます。しかし、ダイアナが起業家の秘書となったことでロバートはダイアナに起業家への自身の研究を売り込むサポートを依頼します。ダイアナの心情についてはあまり描かれていませんが、ロバートが離婚して無一文になったことでダイアナが同情しており、ロバートへの好意があったものと感じます。

メリンダとしては自分が得られるはずだった利益をダイアナに奪い取られたという感情に動かされて、ロバートとダイアナへの復讐心に火がつきます。理屈としてロバートとダイアナは悪いことをしていないが、感情としてメリンダが怒りを覚えるところは理解できました。

人生のタイミングの悪さによって破綻してしまったメリンダとロバートの関係を観るに、本当に人生は分からないものだと実感する作品でした。

鑑賞日:2024年3月28日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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