ふじこ

アンダー・ザ・ウォーターのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

アンダー・ザ・ウォーター(2017年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

は…?って終わりを迎える一本。

全体的に独白で静か過ぎる。
2095年の未来、過去へ飛ぶ事が可能となっていたが、過去を変え未来を変えてしまう可能性がある為に禁じられている。
しかし海面上昇によって国は沈み、真水は貴重品となり通貨の変わりへ。塩によって植物も動物たちも滅び、同じく人間にも病が流行っているって感じの終末世界。
しかし2017年に海水を真水へ変換する技術を開発中に事故死した女性科学者がいた事が分かり、過去へ行って彼女の研究を手に入れ、現在を変えよう って話。

主人公はこう…政府のエージェントみたいな…なんかそんなやつ。
過去へ送るのはあくまでも"自分の半身"であって、自由に通信できるそいつが過去で科学者へ接触し…ってやるんだけど、研究結果を送ってきた後に過去最高じゃん…!となってしまった自分の半身と連絡が取れなくなり、こりゃマズイって事でもう半身である自分が乗り込んだら、自分の娘のひいひいお婆ちゃん?だかである女性科学者と仲良くやってる自分の姿。
科学者は明日飛行機に乗って事故死する運命。仲良くしているその娘は突然母親を失う運命。
しかし自分の半身が介入した事で、その娘も一緒に飛行機に乗って行ってしまい、未来に置いてきた塩による病で苦しむ最愛の娘が描いた犬を胸にタトゥーとして入れていたが、徐々にそれが消えて行ってしまう事に…。

自分の半身が愛した科学者も、主人公が愛した娘も同時に失い、未来が変わってしまったが為に戻る事も出来ず、2人海を漂う…って終わり。

救われないねぇ!自分の半身らしいんだけど、むっちゃ娘を愛していて真面目な主人公だったのに、先に過去に行った方の自分は植物…!花…!動物…!空気が甘い…!と満喫しまくった結果の、これ。
主人公の甘っちょろい部分だけが過去に飛んだのかな?って思うけど、そもそもこの分離システムがいまいちよく分からない。

途中で禁止されてから過去に飛んだ奴だか…なんだかそんな感じの、全く同じ自分が2人いる男がいるんだけど、それもなんか主人公にちょっとアドバイスして死刑になって片方が死ぬ。片方死んだらどっちも死ぬんじゃなかったっけ…?
過去に飛んだ自分は、どうして自分の愛する娘の未来を想わなかったんだろう。仮に女性科学者に愛情を抱いたとして、どのように未来が変わっちゃうか分からないのにめっちゃ元気に介入してるし…。
もしかして主人公の頭の悪い部分が飛んだのかな?
このダブルシステムが良く分からないし、主人公の独白で語られる色々も分かり辛いし、海洋上昇の被害も言葉で語られるばっかりだし、う~ん…いまいちだったかなぁ…。

お金が掛かってないと言えばまぁそうなんだけど、この暗い話に大金を掛けてもなぁって感じもするし…。
もうちょっと分かり易く大衆化してくれた方が良かったかなぁ…。
独白に次ぐ独白で、低予算でそれっぽさ出すのに便利だよなぁみたいな気持ちになってきちゃうし。

マッツ・ミケルセンの映画でもうちょっとこんなのを上手くやってるのなかったっけ?と思いつつ。
ふじこ

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