ふじこ

死の礼節のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

死の礼節(2016年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

若い死刑囚を前に、精神をすり減らす刑務所所長のお話。


バーロウ君の処刑3連発で、どういう話なのかな…?と思ったけれど、懇意にした若き青年の処刑を前に、彼が一体どのように死んでいくのかを想像したのかな?と思ったのだけれども、所長と仲良くチェスをして語らう本物のバーロウ君は思慮深そうで落ち着いており、犯罪者と言えども自分が指揮をして人の命を奪い続けて疲れ切ってしまった所長が思い描いた、バーロウ君がこんな囚人だったのなら良かったのに、と思った願望なのかなと思った。
処刑をしたとしても、仕方がない。
自分と心を通わせるような男ではなかった。
そう思いたくて、そうではないバーロウ君への思いを断ち切りたかったのかなぁって思った。

でも実際のバーロウ君は終始落ち着いた態度で、恐らく犯した罪に後悔のようなものを覗かせ、所長と握手を交わし、最後の目隠しを断り死んでいく。
最期の言葉である、すみませんでした は何に対しての謝罪だったんだろう。
こんな事をして、かな。こんな事をさせて、かな。
もう限界を迎えている所長さんに早く勇退の時が来れば良いな…。
ふじこ

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