全編に流れる緩やかな空気が心地良い。死と向き合う為に聖地を訪れた父。反発しつつも父に寄り添う息子。さらに現代っ子なその娘。老いた父に残された短い時間を共有する家族。異なる価値観の親子3世代の関わりをユーモアを交えて静かに温かく描いた秀作。不思議な余韻が続く。
宗教や慣習の違いは大きいと思うけど。あんな風に死を受け入れて最期の時を心穏やかに過ごせるとしたら何だか羨ましい。少しでも長生きする為にベッドに縛り付けられて迎える最後とどちらが幸せだろうか。やっぱりその時が来たら1日でも長くと思うのか。老いた自分の両親を思うと中々答えが出せない。
