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ガンジスに還るのさんごのレビュー・感想・評価

ガンジスに還る(2016年製作の映画)
3.0
現代の家族を巡る話は世界的にムーブメントがあるのか、是枝裕和監督の『万引き家族』やアメリカのシングルマザーを描いた『フロリダプロジェクト』とか。
家族を巡る話は普遍的だし、よく題材にされるとはいえ、2018年はそういう映画、特に家族の在り方を問う様なものが多かったような気がする。
その形態の一つに疑似家族が出てきたりする。

家族を題材にする映画は特にその国の生活感とか風土の細かい部分が描かれるし、そこに住んでいるとより分かるネタとかも多いんだろうなと思う。

本作はインドの現代の家族を、父親の死を通じて描かれる。
その過程で本当に細かな描写から父から息子へ良くも悪くも受け継がれているものがあったり、本当に思っている事が何かわかったり、ガンジス川沿いの暮らしを覗き見したりしながら、家族の変化を描いている。

わかりやすくストーリーが面白いという話ではなく、おそらくインドの生活感覚がわかればもっと面白かったのかもしれないが、ソフトな細部の関係性の変化を感じる映画だったのだろうなと思う。
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