これは…ちょっとプロパガンダ臭がキツい…。人民解放軍のＰＲ映画の意味合いが強いです。高速鉄道の後日談は余計…要らないと思う。冒頭の領空侵犯ですけど、中国も日本相手によく領空侵犯してるのによく言うわと感情が涌き出て中立に観れない…。
ただ戦闘機がスゴくカッコよく映っていますし、中国解放軍がカッコいいのでＰＲ映画としてはその役割を果たしていると思います。プロパガンダ色が強めなだけあり、中国空軍の全面バックアップと巨費を投じ実際の戦闘機を使用しての撮影はリアリティーがあり非常に迫力があります。
確かに中国版トップガンという比喩は合っていて、青臭い感じとかはオリジナルに遜色ない感じになっています。主役のイケメン度は微妙なところ…。
全体的にバタ臭く爽やかさは足りない感じ…。
主演のリー・チェンさんは監督、脚本、主演の三役をこなしていますが、そうなるとよくある自分をカッコ良く見せようと必死さがこの作品でもあってちょっと鼻についてしまう。
ヒロイン役のファー・ビンビンさんは顔のパーツの密度が人工的な香りはするものの、やっぱり画面に映える美人なので華があります。歌手デビューもしてるので歌唱シーンは問題なし。軍服姿も萌える。
世界進出も視野の中で脱税疑惑で紆余曲折あり、中国でもバッシングの嵐で２０１８年以降の主だった活動はなく干された感があり今後も見通しが立っておらず微妙な所で残念…。
ミリタリーに力を入れている分、その弊害として人物描写が雑で感動シーンもイマイチ盛り上がらない…。特にヒロインと主人公の関係性の描写が希薄で絆を感じないのが残念…。やっぱりキスシーンの１つくらいないと…。
空中戦はスゴく迫力がありテンションが上がる。ＶＦＸもよく出来ていてシーンを盛り上げています。空中戦だけでなく地上戦もありバランスは良い。戦闘機が音速に達した時にスカートを履いたように見える、ヴェイパーコーン現象がちゃんと再現されていて迫力満点。
中国に都合が良い展開と美化はやはり気になるところで、それが低評価に繋がっている訳ですが、ミリタリーアクションとしては見せ場が多くスケールの大きい作品でなかなか楽しめました。
