彼女は神と戯れる。
魂のリズムを刻む。
ラ・チャナはその時、世界を支配する。
誰に習うわけでもなく、自分の思うままに踊り人々を魅了した天才フラメンコダンサー、ラ・チャナの半生を振り返るドキュメンタリー。
メインは年老いたラ・チャナのインタビューと復活の舞台に至るまでを追ったドキュメント。所々テレビ出演した際の映像が細切れにインサートされるが、これが本当に鬼気迫る表情と踊りで凄い!
また1人の女性としての生き方として、夫の暴力による抑圧と支配に苦しみ、絶頂期に引退を余儀なくされるという苦しい経験を吐露する。本当に世の中こういう抑圧を受けている女性が多過ぎる。
復活のステージ、もう自分の脚で立っては踊れない。椅子に座ったままステップを踏む。それでもやはり、彼女は世界を支配する。
惜しいのは絶頂期の完全な映像がないこと。ようやくエンドロールにフルで流れるが、それも劇中インサートされた映像で、恐らく彼女の絶頂期のステージの完璧な映像は残されていないのでは?本当に惜しい。観たい!
『無責任恋愛作戦』という映画の中に彼女の踊る姿が残されているようだが、どうやったら観られるのかな?観たい!
金曜の夜、フラメンコが踊りたいあなたにオススメします!