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ラジオ・コバニのTSのレビュー・感想・評価

ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)
3.6
短文感想 76点
瓦礫の山と化してしまったシリア北部の街、コバニでラジオ放送をし続ける20歳の女性のドキュメンタリー。冒頭に、極めて損傷の激しい遺体が映し出されるので注意。ISにより処刑された人の遺体が無惨にも掘れば出てくる。下半身しかない、頭部しかないものもあり絶句。まるで人形のようにクレーンで運ばれるそれらのシーンが皮肉にも最も印象的です。ディバロンがラジオ放送内でいう「戦争に勝者などいません。どちらも敗者です」という言葉が痛いほど胸に刺さりました。2020年現在、ISの活動はかなり下火になってきてはいますが、依然として中東に僅かながらも勢力を維持しています。中東の平和はいつ訪れるのか。彼女のメッセージはここに生きる人にとって希望そのものとなっていることでしょう。
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