夫の祝賀会で浮気現場を目撃したサンドラは疎遠になっていた姉を頼る。そこで無理矢理連れ出されたダンス教室で心と体が解放される。
サンドラが夫に浮気されて彼を支えてきた35年間が否定されたように感じて落ち込むのが哀れでした。
夫の叙勲で、レディの称号はステータスだと思いますが、浮気相手がその称号をものにするのですから。
しかしそういう思考こそが自分を縛るものです。「夫の付属物より自由な女に価値が」
姉のエリザベスは独身で自由奔放だけど誰よりも妹思いでした。
そして、彼女の死生観がとてもしっくり来ました。デート相手が突然死しても笑って送り出す達観。
エリザベスの親友のチャーリーも妻リリーの介護の為に精一杯の事をしますが、
決断の時が来ます。
夫とよりを戻すとは思ってなかったですが、だからこそ最後の場面が活きてきますね。
ダンスシーンに欠かせない音楽も良くて、わくわくしました。特にシックのおしゃれフリーク。
生きてきた今までより、多分残された時間は短いと思う時、どう生きるか、誰と生きたいかを考えさせる、心に沁みる作品でした。