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生きてるだけで、愛。のYOKのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.5
趣里ちゃんが好きなのと、タイトルに引かれて。
ヒロインちゃんの設定(鬱による過眠症で引きこもりがち)にも引かれた。



※ネタバレあるかも⚠️
※メンタルの話もばちぼこにしてる⚠️



ヒロインこと寧子とその恋人・津奈木の出会いに「なんで津奈木くんはこの子に惹かれたん?」って心底びっくりした。でもまぁ恋愛って脳のバグって説もあるし、そういうことなんだろ。(?)

序盤、なんで寧子が鬱になったかとが分からないので、ただただ鬱を盾にして恋人にDVしている我儘な女に見えた。菅田将暉に「俺はカツ丼が食いたい(100万ドルの笑顔)」なんて言われたら私は全力の笑顔返しで譲るのに…なんだコイツ?ってモヤモヤした。

私自身が鬱になった時はただひたすらさめざめと一人で泣いて食事拒否して不眠に陥ってって、寧子とは真逆のタイプだったので、ここまで怒りを出せるタイプもあるんだ…って新鮮さすら感じた。どっちがいいとか無いけど、どっちも同居人からしたら「どう接したら良いか分からん…(母親談)」だよなぁ、難しいよなぁ。

人の役に立たなきゃ私に存在価値なんてないって思っているタイプの私には、寧子ちゃんそんな態度で大丈夫?って、変な目線から心配しつつ、自分がこんな態度とったら自己嫌悪増し増しで人からも見捨てられちゃうみたいな不安で心臓バックンバックンして苦しくなった。

ただ、スーパーで買い物するシーンとかめっちゃキた。分かる分かるみたいな。脳が正常に動いていない感覚なんだよね、ひとつが上手くいかないとドミノ式に上手くいかなくなって、なんでこんなことすら出来ないんだ?って自分のダメさ加減にイラつくのよ。ひとつ上手くいったところで、所詮この程度しかできない人間ですいません…ともなるんだけど。自己肯定感がしんでんの。

だいぶ序盤からヒロインの寧子よりも彼ぴっぴの津奈木の方が鬱病に見えてスゲェ不穏だった。それがまたさァ段々と静かにやばくなっていくタイプのそれに見えちゃったもんだから「き、既視感~!」みたいな。

寧子ちゃんは寧子ちゃんは自分のことで精一杯だし津奈木の元カノ(癖が強い)に絡まれたりして津奈木の様子に気が付かないし、津奈木は津奈木で自己主張が苦手なタイプなのかまるで弱音を吐かないしなぁなぁで済まそうとするしで、もうね、地獄絵図。津奈木がなんか言ったところで「私の方が辛い!私は鬱だ!」って寧子ちゃんは激昂しそうなので、言えなかったのかな~って思うと、し"ん"と"い"よ"ね"!って嗚咽出た。

『花束みたいな恋をした』でも思ったけど、菅田将暉の冷たい目ってめっちゃ怖い。めっちゃ苦手だし泣きそうになる。そんな目で見られなきゃいかんほど私はダメな人間ですか?ですよね、知ってます。みたいな気持ちになる。怖い。

私と同じだけ好きでいて欲しい、とか、私と同じだけ同じ思いでいて欲しい、とか、私があなたにぶつけている感情と同じだけ感情をぶつけて欲しい、とかって「依存なのかな?」って私も今めっちゃ悩んでるから泣いた。別個体の生物なのに=でありたいなんて、最強のワガママなのかも。

「あんたが私と別れたかったら別れてもいいけど、私は私と別れられないんだよね…いいなぁ津奈木は…」ってセリフめっちゃ来た。誰より1番私とお別れしたいの私なのに一生付き合っていかなきゃいけないから、もしかしたら、生きているのに疲れるのかも。まともな人間になりてぇ。

実の所、来月の頭に実に10年振りくらいにメンタルクリニック的な場所の予約を取ってるんだけど、事前にかける問診票に何書いていいかさっぱりでベソベソしていたので、ちょっと私の心に住む寧子ちゃんに耳を傾けて書いてみようと思ったりした。ほんとマジで書け自分。

ほとんどずっとすれ違ってるなー、なんか上手くいかんなーって中で、ほんの一瞬、本当に瞬きよりも短い一瞬だけ「繋がれた」ってわかる瞬間があって、その瞬間のために生きてるってのも同意しかない。あの一瞬の中毒性やばい。

自分の過去とか近況とかにマッチングしちゃったせいで随分と高評価になってしまったけど、なんか今観れてよかったって思った。

私も全裸で夜の街全力疾走してーなー!(事案)
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