傷痕アイランド

ウトヤ島、7月22日の傷痕アイランドのネタバレレビュー・内容・結末

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

実際の事件を元にしたフィクション
97分中、72分がワンカット

ワンカット部分は一切説明が入らず視点も一つなので状況がわかっていない作中の人物の気持ちに近付きやすい
隠れている(音を出すとまずい)時に電話したり、離れ離れになった妹を探すため無茶したり(見付けたところで守れるわけでもない)、事件の全容を知り安全な所から鑑賞している立場だと「やめろ!!!!」と思う行動が多いけれど実際その場にいたら愛する人の声を聴きたいだろうし、愛する人を放っておけるはずがないよな…
友人や逃げる途中で出会った人達がその後どうなったかわからないのがリアル

撮影者がいる設定ではない(カメラの視点は誰のものでもない設定)なのに明らかに撮影者を感じる撮り方なのが面白かった
気になる部分にズームしたり、地面に伏せて隠れる時にカメラがあらぬ方向を向いてしまいその後持ち直したり
視点は自由ではなくカヤにずっとくっついている
カヤの守護霊のような視線
それがカヤが亡くなった瞬間別の人に移ったことにぞっとした
とても引き込まれる作品だった