May

ある女優の不在のMayのレビュー・感想・評価

ある女優の不在(2018年製作の映画)
3.7
前作「人生タクシー」から約2年。前作が”個人”を描いているとしたら、本作は”村社会に生きる悲しい人々”を描いていると思う。
閉塞的で女性が軽視される社会。結婚も学ぶことも自らの意思で決定出来ず、村八分を恐れながら生きる人々。
ある少女の動画をもとに村にやってきた監督と女優は様々な事実に突き当たる。
道中何度も登場する”曲がりくねった一本道”はキアロスタミの作品を彷彿とさせる。

終盤、映画監督へ”あるモノ”を託した老人と女優の会話は、滑稽を越え、嫌悪感でいっぱいだった。
年の差婚、孫のような息子。女優は何故”あるモノ”を受け取ったのだろう。
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