ピンフまんがん

存在のない子供たちのピンフまんがんのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.1
とにかくこういう映画を見ていると「映画は雄弁に語る」のだとしみじみと感じさせられます。当然日本とは想像もつかないお話ですので見応えはあるでしょう。日本だとメディアが面白おかしく報道してそれを見てヤフコメが大荒れになる(;´∀`)というようなことがここでは日常で行われています。
大抵の人はこれで「育てられないから子供を産むな!」って憤慨するかもしれません。しかしそれだけではこの映画の本質はわからないのではないでしょうか?そもそも日本は少子化で問題になっております。以前から「日本人は実は子供嫌いの民族」であるなと感じてはいましたが、あの映画をよく見るとあれだけの子供がワイワイ騒ぐ姿を見ても、町の人たちはみんな子供に手を差し伸べようとしていることが驚愕です。あんな世界でも次から次と子供を作ろうとするあちらの人たちの考え方が日本人的感覚とは全く違うもので、その本質を理解することが重要ではないかと感じます。
そして映画の出来ですがよく見ると何気に良作です。子供を映すカメラの角度でいろんな人間心理を映し出していますし動きのワンカットの捉え方も観衆によくわかるような見事なもので、何気にレベル高いですよこれ。