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『オリバー・ストーン オン プーチン』に投稿された感想・評価

KUBO

KUBOの感想・評価

4.5
日々、ロシア軍のウクライナ侵攻が伝えられる中、こんなフィルムがあることを知り、早速見てみたのが『オリバー・ストーン オン プーチン』。

4時間に及ぶインタビューフィルムだが、これがおもしろい! おもしろいでは不謹慎かもしれないが、ウクライナ問題がここまでに至るプーチンの思考がかなり理解できる内容に、食い入るように一気見した。

元々、アメリカ政府への批判精神いっぱいのオリバー・ストーンのインタビューは、ロシアへの理解も示しつつ、核心に迫る質問はズバッと聞く。

プーチンも、非常に理性的でそれぞれの質問に真摯に答えている印象を受けた。

以下、インタビュー内容と私の意見を徒然に。


「かつては皆、1つの国に住んでいた。それが突如、異国民になったんだ。」

プーチンの頭の中には大ロシア時代へのこだわりが見て取れる。

「問題はどれだけ権力を握っているかではない。手にした権力を正しく使うかどうかだ」


1999年 チェチェン紛争

「コーカサスやチェチェンで問題が起きた時、アメリカは残念ながら反体制派を支援した。」

「アメリカはテロとの戦いを含め協力の必要性を口にした。だが実際はテロ勢力を利用してロシア情勢の不安定化を画策した。アメリカがチェチェンを支援しているのだ。」

1999年 ハンガリー、ポーランド、チェコがNATOに加盟

2004年 ブリガリア、エストニア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、スロバキア、スロベニアが加盟

2009年 アルバニア、クロアチアが加盟

東欧諸国が次々にNATOに加盟していく中、四面楚歌のロシアの焦りが伝わってくる。


「NATOを東欧に拡大しないと合意を?」

「ドイツの再統一が決まった時、ソ連軍が撤退し、アメリカの高官とNATOの事務総長が「ソ連に保証する」と言ったんだ。NATOの東の境界線がドイツの国境より東に行くことはないハズだったのに、ゴルバチョフは書面にしなかった。」


NATOの存在意義は?

「私の目には自らの存在を正当化するために、NATOが常に外敵を探しているように見える。もしくは挑発行為によって誰かを敵呼ばわりしている。」

「NATOはアメリカの外交の道具だ。同盟国はいない。属国だけだ。(日本も耳が痛い)」

「一旦NATOに参加してしまえば、何が配備されてもおかしくない。弾道弾迎撃ミサイルや新たな軍事基地。そうなれば、こちらは対抗措置を取るしかない。新たな脅威に対してミサイルの照準を合わせるだけだ。」

「自らの主権国家なしには生きていけない。核の脅威ではなく、こうした国民性を踏まえて公平な関係を構築してもらいたい。」
(プーチンがアメリカに向けて言った言葉だが、今まさにウクライナがそういう気持ちだろう。)


近隣諸国がNATOに加盟するとなぜ脅威になるのか?

「1つ目の脅威としてABMが東欧諸国とロシアの国境付近に配備されることだ。2つ目の脅威はABMの発射台がわずか数時間で攻撃用兵器の発射装置に転用できることだ。我々は戦略的均衡を維持するつもりだ。力の均衡は重要だ。」

ヒラリー・クリントンはウクライナについて厳しい発言をして、プーチンをヒトラーになぞらえた。

「1930年代のヒトラーと同じだ。彼はルーマニアなど他国のドイツ民族が不当に扱われており保護すべきだ」と言った。

オリバー・ストーンがプーチンに薦めて、いっしょに『博士の異常な愛情』を見るシーンは興味深い。


「ロシアには性別による制約や迫害はない。同性愛者が死刑に処されるような一部のイスラム国とは違う。」

「私には伝統的価値観と家族観を守る義務がある。なぜなら同性婚では子供が生まれないからだ。それは神が決めたことだ。」

先日見た『チェチェンへようこそーゲイの粛清ー』をすぐ思い出した。インタビューをしている2017年は、まさに民族浄化によるゲイの粛清が行われていた時。認められないことは認めない。


不勉強な私はこの作品で学んだのだが、ウクライナ問題の根は深く、長い歴史がある。

2004年 ウクライナ「オレンジ革命」

「この地域におけるアメリカの外交政策はウクライナとロシアの関係改善を阻止することだ。」

「ウクライナ国民を解放するためではなく、こうしたイデオロギーに基づき欧米は行動を取った。ウクライナの過激な愛国主義者を支持したんだ。」

民主主義を求める人たちをプーチンはテロリストと呼び、彼らを後押しする欧米諸国はロシアの安定を脅かす敵となる。


2008年 グルジア戦争

この戦争は今回のウクライナへの侵攻とあまりにも似ている。

当時グルジア国内に政府の支配が及ばない地域があり、オリンピック開催中に、グルジア国内で紛争が起きる。その気に乗じてロシア軍がグルジア国境を突破し、親ロシア地域の保護を名目に当該地域を支配してしまった。

タイミングといい、侵攻の理由といい、全く同じだ。


2014年 ウクライナ危機

ヤヌコヴィッチ大統領(親ロシア派)がウクライナとEUの連合協定を延期。その直後、暴動が起きた。

ルガンスク州とドネツク州(今回、プーチンが独立国家として承認したところ)はクーデターを承認しなかった。

内戦が続き死者数千人。

内戦終了後、民主派の勝利で、当時副大統領だったバイデンはウクライナ議会で演説している。


クリミア併合

「ロシアが併合したのではない。住民がロシアへの併合を決めたのだ。」

(プーチンは占領下のクリミアで投票を行い、住民のほとんどがロシアへの帰属を望んだとしているが、投票の有効性にはもちろん疑問が残る)

「ロシアとウクライナの国民は単なる親戚ではない。ほぼ同じ民族だ。」

「アメリカはウクライナで危機を引き起こし、ロシアに対する敵対心を刺激した。ロシアは敵であり侵略者になり得るとね。」

「ある国で他国の軍隊が合法的に活動できるのは、安全保障会議の決定か当該国の要請がある場合だけだ。」(当時こんな当たり前のことを言ってるのだけれど、今のプーチンに言ってやりたい言葉だ)


ウクライナ問題に関して

「ロシアの領土でありロシアの国民だ。危険にさらされた人々を放っておけない。クーデターを起こしたのは愛国主義者や極右勢力だ。彼らを支持するあなた方(アメリカ人)は8000キロ彼方にいる。ここは我々の国土だ。あなた方はなぜ戦うのか? 我々には戦う理由があり準備もできている。」

*次のプーチンの言葉をどう解釈すればいいのだろう?

「今は誰も想像できないような解決策が遅かれ早かれ登場すると確信している。それと同時に新たな問題が生じ、直面することになる。」

それが今のウクライナ侵攻なのだろうか? 確かに誰も想像できなかった。まさか21世紀の今、こんな露骨な侵略戦争が起こるなんて。では直面する「新しい問題」とは何か? 今まで、持っているだけで絶対使わないと思っていた核兵器使用をちらつかせることで核保有国が好きなように軍事侵攻できる世界であったら、そら恐ろしい。

他に、当時大ニュースだった「スノーデン」問題(オリバー・ストーン監督で映画化)、「ビッグブラザー法」、「アメリカ大統領選挙へのサイバー攻撃」などに関する質問もあった。


それにしても、よくここまでプーチンに突っ込んだインタビューができたものだ。オリバー・ストーン、すごいわ!

なぜ、理性的だったプーチンが、これほどの残酷な侵略戦争をするまでに追い込まれてしまったのか?

プーチンを理解するための超貴重なインタビューフィルム。

U-NEXT に入ってない人は、今から入ってでも見た方がいい作品だ。
ロシア構成主義みたいなオープニングのタイトルバックデザインがめっちゃカッコ良かった。

ことの真偽が明らかになるのは、もっともっと時間が経ってからだと思う。

以上。

因みに、この作品で知ったことではないが、バイデン大統領の息子さんはウクライナのガス会社の役員だそうな。
たむ

たむの感想・評価

3.9
世界にはたくさん興味深い政治家がおりますが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、私にとっては最も気になる興味深い人物です。
オリヴァー・ストーン監督が約2年間で行ったインタビューをまとめたドキュメンタリー作品です。

本作を観る前に本もよんだのですが、ロシアのクレムリンの内部の豪華に圧倒され、記録映像の酷さ残酷さも恐ろしく、そしてプーチン大統領と真っ向から向き合うストーン監督の攻防が凄まじいサスペンスを生み出します。

4話構成ですが、特に興味深いのが第一話、プーチン大統領が「自制力がなければ良い仕事は出来ない」という哲学を語ることです。
色々な事を物語っている言葉だと思いますが、政治や権力、国際問題と幅広い議論が展開するこの作品の中で、何を聞き、何を答えるのか。
当然適当な発言や失言など出てこないのは、政治家としてのレヴェルが違います。
パーソナルに感じながらもどこか踏み込ませない。
そこに挑むストーン監督。
最近のストーン監督の手がけた映画よりもはるかに面白く『アレクサンダー』の巨額の権力に飲み込まれた男の姿でもあります。
映画監督も大統領もその現場では権力者。
そのぶつかり合い、4時間ですが、見応え十分のインタビューですね。

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