このレビューはネタバレを含みます
神木きゅん演じる慎一郎にキュンキュン必至！作品としてのテーマ性は抜きにして、慎一郎と有村架純演じる葵のデートシーンでニヤニヤが止まりません。
いやぁ何とも2人のイチャイチャを魅せられて、ザワザワする映画館を体験してしまいました。
肝心の内容はどうだったかというと、スッキリと中に入ってこない感じ。人の死の運命が見えてしまう特殊能力を身につけた主人公。テーマはなかなかに重いのですが、まずは結末がなんとく予想できてしまった点、そして能力の曖昧な設定です。
人の体が透けて見えることで、近い将来その人物が死に見舞われることを暗示した呪いのような能力。これで数人が死に、または死にそうな人の運命を変える働き方をするのですが、クライマックスがどうも腑に落ちない。
だいたいは体が透けて見えたら、割とその直後に死が降りかかっていました。ただ、最後の事故の場面は、数日の期間を要しました。じゃあ主人公はなぜその日だと断定できたのか？
いやいや、保育園のプリントでしょうって？わかんないですよ、それじゃ。決定的な証拠にはならないでしょう。これまでの流れを汲んだら、その直後に園児が事故に巻き込まれると予想するはずです。
ただし、本作は俳優陣がとても良かったですね。神木隆之介は感情の作り方、表情の浮き沈みを作るのが非常に上手いですね。私自身は日本の俳優はシブい人を好きになる傾向があるのですが、神木くんはここ最近いくつか作品を観ることで愛着が湧いてきました。これからも注目したい俳優の1人です。
有村架純は相変わらず自然体ながらなんだか守ってあげたいこの子を！って思わせるのが上手いんですよね。あの自然な笑み、時折浮かべる物寂しげな表情。引き込まれます。
そして、私が本作でより注目度を増したのが志尊淳。彼って凄い役者ですね。いや、評論家でも何でもないんで偉そうなこと言えないんですけど、これまでのイメージを覆されました。永野芽郁ちゃんと出ていた朝ドラ「半分、青い」の中性的な役柄、今放送されている「ハケン占い師アタル」ではなんだか頼りない若手社員。ただ今回は喧嘩っ早い問題児で、慎一郎の先輩役。バリバリ男臭い役柄だったんですが、これまで私が見てきた配役とは一線を画しており、あぁこの人役者だわ、と。ちょっとビビりました、いい意味で。
あとは時任三郎さんはかっこいいね。こんな上司いいわぁという感想です。
まぁ余計な設定に引っ張られすぎなければ、十分に楽しめる映画ではないでしょうか。神木くんと架純ちゃんのイチャイチャを是非とも目に焼き付けてください。
