エイプリル

search/サーチのエイプリルのネタバレレビュー・内容・結末

search/サーチ(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

基本的に全ての出来事がモニターを通して描写されているのですが、それでも事件の全ての経緯を知ることができるのは、全ての情報がインターネット上に集約されている現代だからこそできることで、そういう意味では非常に現代的な映画です。
途中からマーゴットとは顔見知り程度の仲でしかない人が「親友だった」とか言い出すシーンもちゃんとあって、インターネットの嫌なところも描いてるのも嬉しかったです。

物語自体は非常にベーシックで、ミステリーで何度も繰り返されてきたストーリーとそれほど相違はないのですが、主人公であるキムが足を使って捜査するのではなく、インターネット上の情報を駆使して真相を突き止めていくのは、映画ギミックとしてとても楽しく見れました。何より、キーボードのタイプ音が気持ちいい映画です。
途中まではキムがネットに振り回されているようにも見えたので、最後には結局キムが敗北して「やっぱり現実も見なくちゃね」みたいなオチになるかと思ったのですが、そういうこともなくちゃんとネットで大勝利できるのもおもしろポイントでした。
マーゴットの救出シーン、こっちも手に汗握って「がんばれ…」って思いながら見てました。
ラストにキムが「お母さんもそう思ってる」みたいなメッセージを書くんですが、これ冒頭に言いたくても言えなかったことなんですよね。このメッセージはアプリ上の文字でしか表現されないんですが、文字情報だけだからこそ伝わる感情があって非常に感動的でした。

超名作映画!というわけではないのですが、伏線は回収しきってますし、こういう映画にありがちなバッドエンドを回避してきっちりハッピーで終わっていますので、個人的にはかなり好きな映画でした。
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