ゆき

みんな元気のゆきのレビュー・感想・評価

みんな元気(2016年製作の映画)
4.0
団らん

両親が望む子供の「幸せ」と子供が目指す「理想」は違う。
イタリア版は鑑賞できていないが、アメリカ版よりもこちらの方が、個人的にはしっくりきた。
「回顧録」を書くという父親の目的を頼りに、子供たちを巡る旅。
物語の山場は悲劇の衝動ではなく、ほっと胸をなでおろす安堵で迎える。
いい妻の理想に追われる長女、リスクを背負い理想を追求する長男。夢と現実の狭間に苦悩する次女。そして、行方しれずの次男。
父親が一人一人に託した言葉が印象深い。
お茶目な友人のスパイスも中国ならではのアイデアなのだろうか。
小さな嘘をついてしまっていた父親。作りあげてしまった空白の時間を埋めるのに、遅いことはない。

这乱世出英雄、盛世産凡人。
***
妻に先立たれ、子供たちの帰省を心待ちにしているた父親。しかし子供たちは揃って「帰れない」と言う。妻に子育てを任せっきりだった父親は回顧録を書くために子供たちを訪ね思い出を書き残そうとする。
ゆき

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