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マダムのおかしな晩餐会のKotaのレビュー・感想・評価

マダムのおかしな晩餐会(2016年製作の映画)
2.8
“人はハッピーエンドが好き。”

パリに住むアメリカ人の富豪夫婦。彼女達が主催した晩餐会で13人と言う不吉な数字を避けようとしたマダム・アン(トニ・コレット)はスペイン人のメイドであるマリアの身分を偽らせてテーブルに座らせるが…。

トニ・コレット主演という要素だけでコテコテのフレンチコメディを観ようと思う程彼女の吸引力は凄まじい。けどこれは、コメディではなかった。ジャケットにある晩餐会のシーンは冒頭30分で、それからは身分の違うマリアとお金持ちとの切ない恋物語。トニ・コレットは最後まで高慢なビッチで、どちらかというとマリアを演じたロッシ・デ・パルマの演技がすごく良かった。

ブラックコメディなのかドラマなのかハッキリしないからいいシーンはあるのに(ラストとか)全体的に勿体ない。うまくいけば“バグダッド・カフェ”みたいになっただろうにね。マダムとメイドの格差を描きながらも、最後に原題の“マダム”と出てくるところが奥深いのに、邦題が何も反映できてない…。
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