一人旅

スライスの一人旅のレビュー・感想・評価

スライス(2018年製作の映画)
3.0
オースティン・ヴェセリー監督作。

気鋭の映画スタジオ「A24」が制作を手掛けたホラーコメディで、ミュージックビデオ界出身のオースティン・ヴェセリーの長編映画初監督作品となっています。

アメリカの小さな田舎町キングフィッシャーを舞台にしたホラーコメディで、ピザ屋の配達員が何者かによって殺害された事件を発端に巻き起こる、女性記者やピザ屋店員、地元刑事ら町の住民たちvs事件の黒幕である邪悪な魔女集団との対決のゆくえを活写します。特色は、普通の人間以外にも幽霊や狼男が町の住民として暮らしているという異色のシチュエーションで、関係性に亀裂が走った他種族同士が一丸となって街の危機に立ち向かっていく展開がユニークですし、少しだけグロテスクな描写はあるものの基本的にコメディテイストなので肩が凝りません。

『フリークス・シティ』(2015)のように人間と異形の共闘と平和的共存を住民共通の敵である魔女軍団との攻防を軸にコミカルに活写した作品で、殺された直後に幽霊となって第二の人生が始まるので悲壮感はほぼ皆無なゆるめのホラーコメディとなっています。
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