Ricodon

ベル・カント とらわれのアリアのRicodonのレビュー・感想・評価

2.5
反乱の原因となる社会的背景も不透明で、
冒頭から反乱兵達に反感もなければ、共感もしづらかった。

しかし、少年兵達が私達にとって当たり前の幸せさえ経験することなく社会の軋轢に巻き込まれていく姿が悲しく、ラストシーンには泣いてしまった。

加瀬亮が外国映画で活躍する姿を見るのが好きで本作を鑑賞したが、今回も素晴らしくますますこれからが楽しみ。

原作があるので仕方ないが、渡辺謙演じるキャラクターになんの魅力も感じられず、それにつられてジュリアン・ムーア演じるオペラ歌手の存在感も半減してしまった。

加瀬亮が演じた通訳者・ゲンがあらゆる言語を操り、それぞれの気持ち、立場を察しながら立ち回るうちに自身の気持ちにも気付いていく。彼が主人公でよかったのでは?と思う。
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