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ザ・ソウルメイトのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ザ・ソウルメイト(2018年製作の映画)
3.7
マブリー、頻発。
『犯罪都市』観てまたちょっと火が付いて、まだ観てないの何だと探して、これ。

そして、前情報ナシでマブリーだから、というだけで観たのでなかなか予想外の映画だった。ファンタジー的なバディームービー。

元国家代表の柔道家。
しがない道場を営むが男手一つで育ててる娘が心臓に難病。
やっとの思いで娘が手術できる可能性が出てきて、お金を工面するために道場の売却を決めて動く男。

その男にやたらと“怪しい”とつけ回す警察官。
この男の初めて遭遇する直前に港で密入国の場面に遭遇し、密入国者を乗せたバンが、このマブリーのバンと酷似しているとほぼほぼ言いがかりのように突っかかってくる早とちり警官。

しかし、密入国自体はホンモノで早とちり警官がその尻尾を掴んだ瞬間、マブリーも後追いで遭遇。

2人で組織側に暴行されて意識不明の重体に。
マブリーは目覚めるものの、早とちり警官の方は意識不明のまま。

だけど、その早とちり警官、“元気に”マブリーの前に現れる、、、。
どうやら早とちり警官、、、幽体に。

怪我のショックか、マブリーにだけ彼が見える展開。
“幽霊嫌い”のマブリー、初めはその事実を飲み込めず恐れ慄く。

“幽体”となりウロウロしていると見舞いに来た早とちり警官の同僚もなにやら何かを知ってる模様。
付いていくと、少しずつ裏に潜む事情もろもろが現れ始め、マブリーも早とちり警官も命を狙われ始める。

密入国者が絡む事件に巻き込まれ、難病を持つ娘にも奔走する元アスリート。

早とちり警官と、その“幽体”が唯一見えるマブリーのナシ崩しの事件解決のドタバタ劇が始まる。

ゴリゴリのファイター系のマブリー、強面マフィアとの抗争やゾンビ相手のメンチ切りまくり系のマブリーではない作品。

だからか、少しFilmarksの評価が低い気がするが、幽体と捜査に首を突っ込みながら、娘に奔走し、亡き妻を思うマブリーや“幽体”とのやりとりなど、ファンタジーとドラマ性はあって、そこそこ笑えるし、楽しめる。

いつもの何かとめんどくさがりのマブリーはそのままに、コメディ要素もあるが事件や彼の過去や娘にまつわる悲壮感も描かれている。

早とちり警官の方も、“幽体”が故に、色々見えるけど、手を出せないもどかしさや彼本体に迫ってくる死と戦う。

ファンタジー設定だからこそ、普段はあり得ない事が起きてるからこそ、普段は考えたくなかったことを考え、向き合わなかったことに向き合う。

お互い色々あって人生が“詰み”かかって絶望目前。後がなくなって来た時、、、このコンビが誰の予想にも反して動き出す。

普段は他人事に首を突っ込むことをやめた元柔道家と、使命感だけで突っ走って死に目に遭ってる早とちり“幽体”警官、なかなか良いコンビ。

マブリーのパワープレイもそれなりにちゃんとある。
妻との悲しき過去もそれなりにちゃんと伏線回収してる。

そういう意味では“マブリーの1本背負い”的な作品でもなく、話もよくできてる良い王道“幽体”ファンタジー。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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