ぷくたん

緊急検証!THE MOVIEのぷくたんのネタバレレビュー・内容・結末

緊急検証!THE MOVIE(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

※2019年2月2日の感想。


『緊急検証! THE MOVIE ネッシーVSノストラダムスVSユリ・ゲラー』はおもしろい映画だ。 



「オカルトの真偽ではなくエンターテイメントとしてどうか?」と問うていくのはすごいと思う。



この“エンターテイメント”という言葉は“意味”に置き換えてもいいのかも知れない。「真偽ではなく、どんな意味を持つのか?」と捉えると、後半のドキュメンタリー展開はすごい。プレゼンター三人にとってのオカルトの意味がしみじみと伝わってくる。



現代は正義のチンピラたちがはびこっている。“これこそが真実”という価値観を作り上げて、それに現実を規定しようとする人たちがそこかしこにいる(・・・まぁ、それは一部の人たちが目立っているだけかも知れないけど)。 



真実を作り上げると、どうしても対立は間逃れないんだよね。もちろん対立することも時には必要だろうけど、スマートに生き抜く為には、どうにかして対立構図に陥らないように配慮する必要が出てくる。



でね。反省は端折るけど、そのためには出来事の真偽ではなく意味を見つける態度がどうしたって必要になってくるんだ。「真偽ではなく、どんな意味を持つのか?」ということだね。



この『緊急検証!THE MOVIE』のおもしろいところは、こうしたうまく生き抜くための方法がテーマとして浮き出てくるところだ。しかも痛快なのは、この映画は思想家が作った啓発映画ではなくて、オカルトという、全くのサブカル領域の映画であるというところ。



こういうところか僕らのら価値観が変わっていったら、これほど楽しいことはないな。ワクワクする。