きくらげ

ラ・ヨローナ~泣く女~のきくらげのレビュー・感想・評価

ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)
4.0
面白くなりそうな要素は散りばめられていたが、イマイチ使いきれず中途半端だった。
亡くなった旦那や旦那の同僚の刑事、主人公の同僚あたりはもう少し深く影響するのかと思ったがモブと脇役の中間あたりで終わってしまう。役割の無い人物に尺を割いている印象。
だったらもっと早くにラファエル元神父を出して主人公と折り合いが悪い関係にでもしておいた方が、闘いを経て信頼し合えた変化の楽しさが出ると思う。

ラファエル元神父の個人の力で探り探り闘う様子は好みだった。
少々アウトローな騙し討ちも、現実主義で気の強い主人公がそれまでの展開で溜めてきたヘイトを上手く散らす役割を果たしていたと思う。
パトリシアの役どころも良かった。やり場の無い怒りが歪んで爆発しているところから我に返った時の表情の違いが良い(最後にちゃんと捕まったりの描写は欲しかったが)。

ラ・ヨローナについては水辺が一つの鍵だと思うのだが、水に対しての怖さはあまり印象に残らず。
様々な点でやはり中途半端に感じてしまった。
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