4時間近くの大作でなおかつずっと暗いという凄い映画。
登場人物たちが行き詰まる様を淡々と追うストーリーに何でも人のせいにする自己本意な人間(クズ)の脇役たち。リアリティがあると言うか真に迫る陰鬱さで見ているだけで鬱々として息が詰まるのに、視点人物以外をボヤけさせる手法と長回しを駆使して没入感を増しているから堪らない。
ただ、その暗さのお陰で諦観が貫かれる中で必死に藻掻く若者や、僅かな希望が光り輝いて見える面はあり、辛い映画にも関わらず見終わった後の余韻は良い。
もう見返すことはないと思うけど、心に残る映画ではあった。