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キングスマン:ファースト・エージェントのYOKのレビュー・感想・評価

4.8
フィルマークスに登録して一番最初にクリップしたのがこの作品。コロナで延期に次ぐ延期に次ぐ延期でようやっとお披露目。

正直「ハリーとエグジーのいないキングスマンだとお?」ってめっちゃ思ってた。ファーストエージェントだがなんだ知らんけど、ハリーもエグジーもマーリンもいないでキングスマンとして成り立つのかね?なんて、随分と偉そうなこと思ってた。

観終えた今、あの頃の自分をぶん殴りたい。

ハッキリ言ってこれまでのキングスマンのような映画を期待して観るとコレジャナイ感が凄まじいと思う。これは確実に戦争映画だわ。

映画始まって5分程度で「おい待て嘘だろ!?」って展開によって世界に引き込まれたし、これまでのキングスマン二作品に出てきた場所や部屋、単語などが出てくる度に胸が高鳴った!私、これ、知ってる!!!!!キングスマンだ!!!!(そうだよ)

キングスマン発足後の初任務を描くのかと思いきやそうじゃなくて、キングスマン発足に至るまでを描いているの。

フィクションとノンフィクションが織り交ざっているストーリーなので、歴史好きな私には最高に嬉しかった。ロマノフ王朝の最期、ロマンよな。アナスタシアちゃんおったのかな?

予告でやたらと目立っていたラスプーチンも、その逸話をてんこ盛りにした設定でThe奇人って感じが爆発してて良かった。わー、分かります分かります、ラスプーチンってこう言うイメージですよね、分かります!って感じ。

ラスプーチンと言えば「神の力で病気や怪我を治した」「数多の女性を魅了し信者を増やした」「青酸カリ飲んでも2時間以上生きた」「冷たい水で溺れても肺炎で済んだ」などなど、お前ほんま人間か?な伝説が多々残っている男で、その設定が随分と生かされていて個人的にガッツポーズだったわ。

英国、ドイツ、ロシアの三つ巴戦争(トップがみんな親戚)をどうにかして止めんと!ってテーマの映画の中、アメリカの戦争に参加できない理由が大変に情けなくて…お前ェってなる。一方の戦争シーンでは「サハラに舞う羽根」という映画を思い出す描写があったり、兵士の格好が「1917」と酷似していたりするところも、ますます持って戦争映画感を強くしていたと思う。

ラスプーチンとの戦いはなんともコミカルで、ラストの黒幕との戦いはようやくキングスマンらしくなってきましたね!って感じもあり、とても格好よかった。興奮したり泣いたり笑ったり忙しかったわ。黒幕のやられ方、こうなるといいなを体現してくれていた。

今作が第一次世界大戦下でのお話なので、ハリーやエグジーの時代に繋げるにはちょっと間空かんか?って疑問もきちんと回収してくる。

第一次世界大戦よりも日本もゴリゴリ参加した第二次世界大戦の方がやっぱり馴染みある(?)人も多いだろうし、この人抜きには語れねえ…ッ!って人もちらっと出てきたので歴史好きとしては大変に楽しみ。

こうなってくるとステイツマンの成り立ちも気になってくるところだよな。

初代アーサーとマーリンの関係性が好きすぎるし、ガラハッドがあなた様(誰よりもエージェントだった!)で嬉しいです!って万歳合唱だったのも個人的にハッピー。私は初代ランスロットは彼だと思ってる、そうだよね絶対。

ハリーとエグジーのキングスマンは次回作で終わりって記事でみたので、この続編に関してはその後になるのかな?なんにせよどちらも楽しみ!

2021年最初に観た作品としては大大大満足な1本だった!今年も沢山映画観るぞー!!!!
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