このレビューはネタバレを含みます
かなり期待して行きました。それを裏切らない出来でした。
映画をつくる現場の映画、いわゆるバックステージものが好きなのかもしれない。感情移入しやすいのかな。現場で目の当たりにする悔しさと悲しさと、それでも映画は諦めさせてくれないという思い、痛いほど分かります。
終演後のトークショーでヤングポール監督が言っていた愛憎という話もよく分かりました。映画愛ではなく、映画にまつわる愛と憎しみの物語であると。ラストショット、成海璃子がカメラを殴り続けてホワイトアウトするのですが、その拳が我々に向けられているその意味は。
成海璃子が繰り返していた台詞「カメラの前に立つか、スクリーンの前に座るか」という問いをまさに観客に投げかけているのかなと。そこに座ってるお前、お前が映画を作れと訴えているように受け止めました。受け止めたので、いい映画を作ろうと思いました。