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名探偵コナン 紺青の拳のmaverickのレビュー・感想・評価

名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)
4.0
初日に鑑賞。もちろん満員御礼!劇場版コナンは毎年の興業収入が年間ランキングの上位を獲得する超人気作品。国民的アニメの地位であるのはもちろん、質も人気も含めて日本の映画全体を牽引していると言って間違いない。ちなみに去年は『劇場版コードブルー』にわずかに及ばずの2位。今年もどこまで興業収入を伸ばすか楽しみだ。本作は久々にシリーズ屈指の人気キャラである怪盗キッドが登場。もう1人のゲストキャラは最強空手家の京極真。劇場版で主要キャラとして登場するのは初めてであるため彼の存在を知らない人も多いかもしれないが、原作やテレビアニメシリーズでは昔からの人気キャラ。蘭の親友、鈴木園子の彼氏であり、その空手のセンスは凄まじく原作キャラ最強クラス。怪盗キッドと手合わせしたこともある。予告を観た印象だと、コナンとキッドのいつもの対決に京極真が参戦という構図に見えたが、今回の1番のスポットライトは京極真であり、劇場版で初の活躍の場を与えられた彼が引き立つ作りがされていた。これまで、新一と蘭、服部平次と遠山和葉の恋物語が描かれたように、今回は京極真と鈴木園子の恋模様も展開する。昔からのコナンファンに非常に嬉しい作品となったと思う。全体的に軽めのギャグが多くてわざとらしさを感じる点はいただけなかったが、そこが子供向けであったり、古参でないライト層寄りとなっていて、大人も子供も楽しめるまとめ方なのかなと。実際に劇場では笑いが多く起きていた。怪盗キッドも京極に負けず、しっかり作品を盛り上げてくれる。今回は何度もピンチに陥るが、キッドらしさで魅せてくれる所はやはりかっこいい。今回コナン君は偽名を使って事件に挑むが、しっかり主人公らしく決める所は決めてくれる。他の誰が目立とうが、やっぱりコナンがいなければ作品は締まらない。推理要素も申し分なく、名探偵ものとして楽しませてくれる。今回はシンガポールが舞台なのだが、その華やかさも作品の見所だった。『クレイジーリッチ』を最近観たから、自分の中では非常にタイムリーで楽しめた。ビルの上に船のようなでっかいプールが作られてて凄いよね。シンガポールは華やかさと富の象徴だ。そんな街でドンパチをやらかすのだから迫力もある。アニメだから出来る大胆な描写だ。怒られないか心配なレベルだけど(笑)。突っ込みどころが結構あるものの、要所要所の盛り上がりと様々な層に向けてのサービスは流石な出来。上々の出来で、今年も興業成績に期待間違いなしだろう。
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