今村昌弘の鮎川哲也賞を受賞した小説を映画化。
神紅大学ロックフェス研究会(原作小説では映画研究部)の合宿で大学生たちが沙可安湖畔のペンションを訪れる。フェス会場で観客がゾンビ化する事件が発生。ペンションに逃れた学生達だったがそこで連続殺人事件が発生する。
いわゆるクローズドサークルもののミステリ。そこにウイルスでゾンビ化するという(そのまんま『バイオハザード』な)非現実的なSF要素が加わっている。
ミステリであると同時にサバイバルホラーものでもあるが、ホラー映画的な演出はなくコミカルに描かれている。設定と演出と両方が非現実的なのでリアリティのなさに興醒めする人もいるかもしれない。
なんといっても剣崎比留子を演じた浜辺美波の美しさ、かわいさ、凛々しさ、かっこよさが際立つ。この映画の半分以上は浜辺美波の魅力で成り立っているのではないか。
ミステリーとしては確かに前例のないトリックかもしれないが、ミステリーマニアならともかく、そうでない人にとってはトリックに前例があるかどうかはあまり関係ない。