出世のため自らの理想をあきらめた弁護士が、被告の弁護のため、ただひとり事件を目撃した自閉症の少女と交流することから始まるお話。
話の筋はなんとなく感じ取れたけど、それでも最後の結末は、ちょっと「そうくるか!」だったし、心にくるものがあった。
結末の前くらいのお父さんの手紙が好きだったな。なんだかあの文面に私も個人的に励まされた気持ちになった。あれもあの結末に影響してそうだし。
弁護士さんと少女のやりとり、そもそもやりとりしていいのか、と思ったりもしたけど、これに関しては結果良かったと思う。あのまっすぐな眼で「あなたはいい人ですか?」って言われたら、私も弁護士さん同様うっ、ってなるし、人としていい人じゃなきゃ、って思う。そして、弁護士さんが彼女の名前呼ぶ時の優しい声が好きだし、だから彼女も彼の本質は途中で気付いてたかもね、って思いたい。