ロアー

The King and I 王様と私のロアーのレビュー・感想・評価

The King and I 王様と私(2018年製作の映画)
4.2
渡辺謙が王様役を務めるということで、当時ニュースになっていた舞台。
その時からず〜っと気になっていたので、U-NEXTに来たのを見つけて早速鑑賞しました。因みに映画は未見です。

久しぶりに海外の舞台の映像化作品を観たけど、やっぱ声量がすごい。
特に女性陣の声の伸びがすごくて、生で聴いたらもっと感激しただろうな。

外国人から見た渡辺謙のイメージってやっぱり「ラストサムライ」をはじめとしたお堅いイメージが強いと思うし、威厳と畏怖を感じさせるこのシャム王役にも通づるところがあったんだけど、それだけじゃない愛嬌たっぷりで人間味のある役どころがすごく良かった。
舞台作品ってどんな内容でも必ず笑いの要素があるのが良い。
渡辺謙がちびっ子王女の向きをくるっと変えるところが何だかすごくかわいくて愛おしくて3回おかわりしちゃいました。

「頭が高い〜」ってアンナと張り合う?ところもクスッとしたし、アンナと王様の関係性が現れていて良いシーンだった。
アンナが息子に「あなたと王様はある意味同い年」と言った台詞にすごく納得したんだけど、良くも悪くも王様って子どもみたいな無邪気さと残酷さがあって、アンナが王様のわがままな言い分に反発して諭したり、はいはいって仕方なく受け入れているのが母親の包み込むような愛情のように感じられました。
"王様と私"の間にはほんのり恋愛のような感情もあったのかもしれないけど、どちらかと言うと少年が母親や年上の家庭教師に抱くような尊敬の入り混じった初恋みたいな印象。名曲「♪Shall We Dance」のシーンがしっとりした大人のダンスじゃなく、楽しく軽やかで幸せに満ちたダンスだったところからもそんな印象を受けました。映画を観たらその印象もまた変わるのかな?
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