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任侠学園のd3のレビュー・感想・評価

任侠学園(2019年製作の映画)
3.6
少し前までなら季節替わりのたびにTV局がちょうどいい単発スペシャルドラマを量産していた。当時は気軽に観ていたが、あれは映画を作るのと同じくらいの労力がかかるものであり、現在では難しいのだろう。食卓を囲みながらの鑑賞にちょうどいい作品だと感じつつ、そのようなことを思い出した。

いまのご時世、どの業界でも茶化して描けばクレームが殺到する。唯一茶化して描く手法が残された領域がやくざものなのかもしれない。
お節介や度が過ぎる人間愛を描くとき、地域から必要とされる一本独鈷の任侠団体はちょうどピースにハマるモチーフだ。ファンタジーではあるが、ヤクザが悪童の受け皿、あるいは必要悪とされていた時代と現代とが融合する効果を発揮している。

エンドロールにNG集を持ってくるパターンを久しぶりに見た。本編でも想像できたが、やはり西田敏行の攻撃力は半端なかった。

またどこかの困った物件を立て直す続編を楽しみに待ちたい。
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