似太郎

ストーリーテリングの似太郎のレビュー・感想・評価

ストーリーテリング(2001年製作の映画)
4.0
こいつはヒデェ❗️悪趣味過ぎる。😭

中原昌也の短編小説みたいなデス渋谷系を想起させる危険な映画。全二部構成(フィクション/ノンフィクション)なのだが、どちらにせよ全く救いのない冷笑的な雰囲気のトラジック・コメディ(悲喜劇)。

黒人差別、ユダヤ人差別、女性蔑視…。アメリカの禁忌(タブー)にメスを入れたトッド・ソロンズの野心的作品で、現代人の病理をほのぼのしたタッチでオブラートに包み、この世の悪意盛り沢山な出来栄えとなっている。ラストの主人公の台詞でずっこけること請け合い。

前々作『ウェルカム・ドールハウス』はそこまで暗くなく、まだキャラも可愛かったが本作は徹底的に絶望的な内容となった。音楽はベル・アンド・セバスチャンとくれば、観ない訳ないよね?😙〜♪

まあ、とにかく凄惨かつ酷い映画なんだが全体的に脱力ユーモアがあるからそこまで凹まない。これよりも悪趣味でキッチュな映画なら他にもあるしね。『ガンモ』とか『キッズ』とか。

本作を観る限り、ソロンズ監督は文学的教養の高い人だと思った。いわゆる人間性を小馬鹿にしてる感じが割と好みだったりする。もう一回観ろ、と言われたら絶対観ないけどね…トホホ。😭
似太郎

似太郎