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ザ・ブレイカー・アッパラーズ 別れさせ屋の私たちのSY3KRのレビュー・感想・評価

2.0
主演のジャッキー・ヴァン=ビークとマデリーン・サミが監督や脚本も手がけた、ニュージーランド発のコメディ。

「別れさせ屋」を営む2人の珍道中を綴る喜劇なのだが、とにかく下ネタが多い。女性が悪びれることなく下品な会話を繰り広げる様子が面白いのかもしれないが、個人的には引いてしまうだけでクスリとも来なかった。それはお国柄や人それぞれだから置いておくとしても、この内容で80分は掘り下げ不足だろう。

本作は「別れさせ屋」という変わり種の仕事を紹介しつつ、2人の親密さを描き、何かの事件をきっかけに彼女たちが決裂し、そしてまた何かをきっかけに2人が絆を確かめ合う過程を描かなければならない。しかもその間に適度に笑いを取りながら、キャラクターを魅力的に仕立てることまで求められる。これを80分で上手くやり切るのは、相当にハイレベルだ。

結果としてそれらが達成できているとは言い難く、何もかもが中途半端だ。特に人物の描き込みの浅さは致命的で、どのキャラも身勝手に見えて愛着がわかない。脚本も歪で、公私混同で仕事をほっぽり出したメルが10:0で悪い話を「友情」でまとめようとするのは無理がある。

あまり言いたくはないが、本作のプロデューサーとして関わっているタイカ・ワイティティの名前に釣られた批評家が多かったのではないか…?

⚫︎トマトメーター
・批評家支持率:88%
・観客支持率 :52%
「本作は脚本・監督を務めたコンビの乾いたウィット、そして熱のこもった相性のおかげで、序盤から何度も笑いを誘う。」
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